2016/03/27

拘縮肩症例関節包の伸張性が肩ROMに与える影響

本研究では、造影剤を用いてX線画像を撮影し、関節包の大きさを計測しています。

本研究の結果から、

関節包の大きさと関節可動域の相関の結果から、関節可動域(屈曲,外転,下垂位外旋,外転位外旋,外転位内旋および CTD)に相関しているのは inferiorpouchの大きさだけであることが分かり、anteriorpouchと posteriorpouchの大きさは関節可動域と相関していない。

拘縮症例では、inferiorpouchの大きさと外転角度、外転位外旋、CTDと相関がある。

ということが示されました。

肩関節運動と関節包の伸張性の関係と合わせて考えると、inferiorpouchでも「直下が外転」、「前下方が外転位外旋」、「後下方が結帯」の制限因子となっていることが推察されます。

本研究の結果は理学療法を行う上で、重要な示唆を与えてくれています。

私が以前CORSで発表した結帯動作と関連するGHJの可動域でも、外転、屈曲位内旋、伸展位内旋が相関しており、いずれもinferiorpouchとの関係が考えれました。

CORS2013ポスター
本研究の結果は、拘縮肩症例の外転位、外転位外旋、結帯の可動域を改善させる理学療法に反映させるべき知見です。

POPULAR POSTS

BLOG ARCHIVE