第53回近畿理学療法学術大会に参加してきました。今回の近畿学会は全演題ポスター発表で行われました。当院からは2演題の発表を行いました。
河井祐介先生が「脛骨近位部骨折に対する理学療法~後十字靭帯付着部骨折を伴った一症例~」について発表され、術後の後十字靭帯付着部に負荷をかけず、膝関節可動域を拡大するための軟部組織に対する拘縮予防の方法と運動療法の工夫について解りやすく解説されていました。
為沢一弘先生が「手根管症候群を呈した症例における理学療法経過の一考察~残存しているしびれに着目して」について発表されました。手根管症候群における正中神経狭窄には構造的狭窄と機能的狭窄があること、第3指、第4指付近のしびれに関して、第2総掌側指神経に着目し、深指屈筋と虫様筋が機能的に神経を狭窄する可能性があることについて説明されました。
2演題ともに臨床における解剖学を基本とした病態考察の重要性について述べておられ、治療成績も良好でとても臨床的意義のある発表でした。
今後も研究発表だけでなく、Single Case Studyを通して一症例から得られた臨床的知見について発表していきたいと考えています。