日々忙しい臨床の中で、外来患者さんの待ち時間についての悩みはつきない。
丁寧に治療をしたり、患者さんとコミュニケーションを取っていると、次の患者さんを待たせてしまうことになる。逆に時間を気にしていると十分な治療が行えず、患者さんの訴えに傾聴しているゆとりがなくなってしまう。
患者さんの満足度を考えるとゆっくり時間をかけて治療するにこしたことはないのは分かっているが、待ち時間が長すぎるのもどうかと思う。
OH!NO!DXの場合、9時から12時の3時間の間に12人~15人の外来予約を取っている。つまり、1時間に4人~5人の患者さんを診なければいけないわけだ。
1単位20分と考えれば、単純に1時間当たり20分~40分の待ち時間が発生することになって、昼頃には1時間~2時間近く待ってもらわなければならなくなる。
実際には自主トレなんかをしてもらっているので、そこまでの待ち時間にはならないように工夫はしているが、それでも評価や問診にある程度時間をかけなければならない場合には、次からの患者さんに待ってもらうことになってしまう。
この『待ち時間対策』は忙しい外来を行っているクリニックや病院の理学療法士にとっては切実な問題だ。
ということで、前田泉著 『待ち時間革命』 日本評論社 を読んでみた。
この本のいいところはただのHow to本ではないところだ。
いろいろなデータが紹介されているところが興味深い。
なかでも、興味を持ったのは患者さんの「いい医療が提供されるであろう病院」のイメージは待ち時間が30分程度ある病院だそうだ。「待ち時間″0″」だと患者さんは「この病院大丈夫か?」って思ってしまうらしい。
確かに食事どきに初めて入ったレストランがガラガラだと「失敗したかも…」って思いますよね。
クリニックの先生方や外来が混雑している病院の先生方は是非ご一読を。
いろいろなデータが紹介されているところが興味深い。
なかでも、興味を持ったのは患者さんの「いい医療が提供されるであろう病院」のイメージは待ち時間が30分程度ある病院だそうだ。「待ち時間″0″」だと患者さんは「この病院大丈夫か?」って思ってしまうらしい。
確かに食事どきに初めて入ったレストランがガラガラだと「失敗したかも…」って思いますよね。
クリニックの先生方や外来が混雑している病院の先生方は是非ご一読を。