2015/05/24
大腿骨近位部骨折に対する運動療法について講演しました May 22, 2015 @ HORSS〜姫路市勤労会館
姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会の今年度第1回目の定例会で「大腿骨近位部骨折に対する運動療法について」講演させて頂きました。
大腿骨近位部骨折は高齢者に多い骨折で、我々セラピストがよく遭遇する疾患の一つです。日本整形外科学会の大腿骨頸部骨折のガイドラインには85歳以上で、骨粗鬆症、認知症がある場合、受傷前の歩行能力の再獲得は困難であるとされています。〜「それは果たして真実なのか?」ということについて実際の症例を供覧しながらお話をさせて頂きました。
私の個人的な見解としては、85歳以上の高齢者で骨粗鬆症があった場合でも、骨接合が良好で、かつ関節面が受傷前と同等に整復されていれば、高度な認知症であっても人格の尖鋭化を伴わなければ、適切な運動療法を提供することで受傷前の歩行能力の獲得は可能であると考えています。
確かにガイドラインは多くのエビデンスを基に作成されているものですから、現実はガイドライン通りだと思います。ただし、そのエビデンスの元となった運動療法は果たして適切だったのか否かについては分かりません。
今回お話させて頂いた内容で一人でも多くの患者さんが受傷前の歩行能力を再獲得されれば、数年後のガイドラインは変化しているかもしれません。
All for a smile of patient... by OH!NO!DX
POPULAR POSTS
-
当日のタイムスケジュール(当日一部変更) 運動器機能解剖学研究所設立5周年記念講演会が2020年12月27日に岐阜市の十六プラザで行われました。緊急事態宣言が発令された中での開催ということで、演者と研究所に関わりが深い一部の方々のみが感染予防対策を万全に行なった上で会場で、400...
-
2024年初めての投稿となります。 今年は新年早々、震災や旅客機事故など心を痛められている方が多い年明けとなりました。 被災された皆さま、関係者の皆さまには心よりお見舞い申し上げます。 タイトルにある患者さんを現在診させていただいています。 約2ヶ月半前に、他院で肩関節の鏡視下手...
-
股関節前部痛を生じる病態として臼蓋形成不全やFemoroacetabular impingement(FAI)、Groin pain syndromeなどが挙げられる。これらの病態には骨盤と大腿骨のアライメント異常が大きく関与しているとの報告が多い。 実際の臨床において股関節...
-
ISHA 2015に向けて抄録を作成して休日を過ごしています。 が、少々疲れてきたので、現実逃避にブログを書いてみます。 今回はmodified Harris Hip Score(mHHS)について modified Harris Hip ScoreはHarris...
-
Dr. Motoi Shibahara, a senior colleague of mine, is starting his Orthopaedics Sports Joint Clinic at Akashi City, Hyogo Pref. in ...